ハイライト|クーマン監督解任の決め手となったエル・クラシコ
マッチ概要
日程 10月25日 1時半 キックオフ
スタジアム カンプ・ノウ
主審 ホセ・マリア・サンチェス・マルティネス
コロナウイルスの感染拡大防止に伴う入場制限は解除されていたにも関わらず、カンプ・ノウの座席は半分ほどしか埋まらず、盛り上がりにかけるエル・クラシコとなった。
今シーズンのクーマン監督率いるバルセロナの試合内容と結果にクレは不満があり、伝統の一戦であるエル・クラシコさえも見る価値がないと判断したのだろう。
プレビュー
バルセロナ プレビュー
バルセロナは今季、ラ・リーガ4勝3分1敗の成績で今シーズン初の公式戦2連勝中だ。
内容に関しては言うまでもなく問題が大アリで、追い込まれると背の高いルーク・デ・ヨングを投入した上に、CBの選手を前線に固定してクロスを入れまくるといったことを続けていた。
怪我人も多数抱えており、ぺドリ、アラウホ、デンベレ、ブライスバイトらが欠場となる。
一方で、ファティやアグエロは怪我からの復帰直後であり、アグエロはエル・クラシコがバルセロナデビューとなった。
バルセロナ 前日会見
クーマン監督
ファンが我々を信頼しているかは分からないが、我々は彼らを信頼している。 しかし、クラシコはどちらにも勝つチャンスがあるが、我々にはホームでファンが付いている。このクラシコは、我々が素晴らしいチームであることを示すチャンスだ
クーマン監督の解任の噂も、会長による解任否定により一時落ち着いたが、記者会見でもクレに対して敵対するような発言を見せた。
レアル・マドリー プレビュー
マドリーも本調子からは遠く、ここまでラ・リーガ5勝2分1敗とイマイチな結果となっている。
ただ、2連敗していたCLでも直近のシャフタール戦で、自陣でブロックを敷いてカウンターで攻めるという形がはまり、大勝を収めている。
若手のヴィニシウスやカマヴィンガが輝きを増している中、中盤の3人やベンゼマなどベテランも気の利く安定したプレーを見せている。
アンチェロッティ監督がようやく今のマドリーに合う型を見つけたと言えるだろう。
イスコやヨヴィッチ、セバージョスらの怪我人もいるが、アザールは復帰してベンチ入り、メンディは復帰して先発をしている。
レアル・マドリー 前日会見
アンチェロッティ監督
我々はこの試合が両チーム、スペインサッカー界にとって重要であることを理解している。 クラシコへの準備はできており、素晴らしい戦略を立て、素晴らしい試合にしたい。
アンチェロッティ監督は6年ぶりにマドリーの監督として戻ってきたが、以前はエル・クラシコでは2分3敗と勝利がなかった。
一方でクーマン監督との対戦となると3勝1分と負けがない。
マッチビュー
フォーメーション
バルセロナ フォーメーション
4−3−3のフォーメーションで、最初はファティがセンターのポジションだった。

後半開始 ミンゲサout コウチーニョin
コウチーニョがトップ下の位置に入り、4−2−3ー1のフォーメーションに変更。
73分 負傷明けのファティout アグエロin
77分 デ・ヨングout セルジ・ロベルトin
85分 ガビout ルーク・デ・ヨングin
レアル・マドリー フォーメーション

72分 ロドリゴout バルベルデin
86分 ヴィニシウス足をつりout アセンシオin
91分 バルベルデ脳震盪out カルバハルin
左サイドでの攻防
バルセロナはアルバやファティのいる左サイドを中心に攻めていた。右WGのロドリゴはマンツーマン気味にアルバについて行き、最終ラインに吸収されるような形で守っていた。
それに対してマドリーは4−4−2気味の4−5−1の形で自陣に引き込んで、カウンターを狙っていた。
カウンター時、マドリーは守備を免除された左サイドのヴィニシウスを起点にスピードを活かしていた。
バルセロナは左サイドに人数が足りていなく、カウンター時にはスピード・人数ともに劣る状態で完全に崩されていた。特に右SBに入っていたミンゲサも後半から右SBに入ったデストも、守備においてミスが目立っていた。
結果、マドリーは前半と後半にカウンターから1点ずつを取っている。
左サイドでの崩し方とそのクオリティが勝負を分けた大きな要素と言えるだろう。
試合終盤のクロス祭り
1−0ビハインドの後半40分、クーマン監督はルーク・デ・ヨングを投入してクロスを入れまくる。しかし、試合に入り込めないルーク・デ・ヨングは、組み立ての段階でのボールロストが目立ち、悪目立ちしてしまっていた。
後半44分からはクーマン監督の指示によりピケも前線に残る形となる。
しかし、アディショナルタイム3分にまたもカウンターで追加点を決められ、ピケは後ろに戻ることになった。
試合終盤に監督があまり考えもせずに選手の配置を変えることで、無駄なリスクだけを高めて失点をする羽目になってしまった。
さらに、追加点を取られてすぐにその策も投げ出してしまうというのは一貫性が全くなく、監督としての役割を果たしていないと言えるだろう。
アラバ、アグエロ 移籍後初ゴール
前半32分のカウンターからのアラバの素晴らしいゴールは、彼のマドリー加入後初の得点となった。アラバらしいシュート軌道であり、守備から攻撃までなんでもできるオールマイティーさを見せつけた。
一方で、試合終了直前アディショナルタイム7分にアグエロもデストのクロスからゴールを決めた。バルセロナ移籍後の初出場がエル・クラシコで、その初出場でマドリー相手に得点を決めた。
さすがストライカーと言える得点能力を見せたが、十分な時間は残されておらず、そのまま1−2でマドリーの勝利となった。
スタッツ
バルセロナ | レアル・マドリー | |
---|---|---|
ボール支配率 | 52% | 48% |
シュート | 12 | 10 |
枠内シュート | 2 | 5 |
パス | 491 | 459 |
パス成功率 | 89% | 84% |
ファール | 17 | 13 |
イエローカード | 1 | 1 |
レッドカード | 0 | 0 |
コーナーキック | 7 | 4 |
オフサイド | 2 | 5 |
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